2022年度アニメライター育成講座(現:アニメ業界ライティング講座)の6回目のゲスト講義が9月24日にオンラインにて行われました。今回はその内容をダイジェストにてご紹介いたします。
編集:ドキドーキ!編集部
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今回のゲストは株式会社スロウカーブ(https://www.slowcurve.co.jp/)の前川亮さん。TVアニメ版『ゆるキャン△』『劇場版 からかい上手の高木さん』『干物妹!うまるちゃんR』など数々の作品の宣伝を手掛けた前川さんから「アニメの宣伝プロデュース」というお仕事について教えてもらう回です。
スロウカーブさんはアニメを中心とした企画・宣伝・プロデュース会社。前川さんはアニメ宣伝の役割を「ファンとのコミュニケーションを創ること」「ファンと作品の接点を増やすこと」と説明します。確かに、もしこの世に宣伝というものが一切存在しなければ、自分が何かの作品を知る機会は相当少なくなるはず。そしてもしその可能性があるとしたら、作り手と直接教えてもらうだとか、知っている人から口づてに、といった直接的なコミュニケーションくらいになるでしょう。そういったコミュニケーションの代わりになるものを創造し、人がその作品と接する機会を増やすことが宣伝の本質なんだなと理解しました。
それを実現するにあたって、スロウカーブさんでは具体的な業務として「宣伝企画」「予算管理」「版権及びキャッチコピー制作」「宣伝映像制作」「ポスター/チラシ等宣伝ツール制作」「Webサイト制作」「SNS運用」「イベント/宣伝企画」「タイアップ企画」「パブリシティ」等、様々な業務を行っているのだそうです。講義ではこれらに加えてアニメ作品の企画についても含めて、TVアニメ『LISTENERS』(2020)を例に一つ一つ詳しく説明いただきました。
講義後半ではプレスリリースについてのレクチャーと課題添削が行われました。
プレスリリースとは、作品の送り手側がメディア(プレス)側に取り扱ってもらうため、作品の情報や資料をまとめた文書のことです。メディア側はこれを基に記事を作成するかどうかを判断するため、発信したい作品情報だけでなく、ネタとして取り上げてもらうため、注目してもらうための工夫が必要になります。
本講義ではまずプレスリリース作成にあたっての要注意ポイントを復習し、その後、各受講生が課題で作成したプレスリリース(題材は「某人気漫画のTVアニメ化決定の初報」)に詳細なフィードバックを行っていただきました。受講生からは「こういう情報も入れた方がいいですか?」「こういう表現はアリでしょうか?」等の質問があり、それに対して前川先生から実践を想定した回答をしていただきました。
講義終了後、受講生からは「初めてプレスリリースを書いた」「作品の魅力の抽出し方、伝え方が難しかった」という声が上がりました。
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