アニメ産業研究家がみる、アニメ産業ここ1年の変化と成長 (2022年度 アニメライター育成講座受講レポートNo.12)

2023年1月28日に、2022年度アニメライター講座の講義がオンラインで行われました。今回はその模様を一部抜粋にてご紹介いたします。


執筆・編集:ドキドーキ!編集部

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本日の講師は、アニメ産業研究家・株式会社ビデオマーケット 顧問の増田弘道さんです。

今回は、アニメ業界を産業の側面から語る上で欠かせない「アニメ産業レポート」の編集統括である増田さんに、近年のアニメビジネスの動向について教えていただきました。

近年好調と思われるアニメ業界ですが、実際はどうなのでしょうか?

日本動画協会に所属する各社からのアンケート回答にて、今年初めて配信に対する懸念が幾つか見つかるようになりました。

中でも大きなトピックだったのは、Netflixの2022年第1四半期の決算で会員数の減少が報告されたことです。

これを受けて、Netflixから直接受注を受けていた複数の制作会社に激震が走りました。

2020年までは、配信に対する懸念は一つも回答には見つかりませんでした。

アニメ業界の歴史を見ても、ビデオ(DVDなど)のピークが見えた2005年を堺に、製作本数が減少する次期がありました。

ビデオの次は配信というメディアがありましたが、配信の次のメディアは今のところありません。

ビデオのビジネスモデルは20年でピークを迎えました。

配信も2000年代初頭から20年の今、ピークを迎えているのかもしれません。

また、配信が伸びている海外市場も、今後も安泰というわけではありません。

2015年以降に海外売上が伸びたのは、中国の「爆買い」によるものです。

ずっと追い風の中国市場ですが、アニメの表現規制や検閲に対する懸念もアンケートの回答にいくつか見受けられました。

業界全体としては、配信の今後の成長が懐疑的になっています。

一方で、明るい話もあります。

日本のアニメ映画は、2022年に過去2位の興行成績を記録しました。

2022年は、『ONE PIECE FILM RED』『すずめの戸締まり』『THE FIRST SLAM DUNK』などヒット作が目立ちました。

2022年は、まさにアニメ映画が大当たりした年なのです。

ビジネスモデルの変化には不安要素はある一方、世代を問わず親しまれている映画というメディアで大きな成果を残したという点では日本のアニメ産業の明るい将来を感じました。

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